昨今は平均寿命が男女とも80歳代となり、死を迎える頃には世の中からすっかり忘れ去られる存在となっている人が多くなっているので、大きい葬祭場を使う必要性は少なくなっています。しかしながら、現役の人が病気や事故または事件で急逝したり、あるいは社会的に大きな影響を与え続けている人が若くして亡くなると社葬が執り行われて葬祭場には花輪や供花がたくさん並びます。遺族としても身内だけで静かに終わらせたいと考えて自分たちだけの都合で決めてしまえばマナー違反になってしまいます。一方で、現役時代に社会で一世を風靡した人が引退して数十年もたってから大往生した場合は遺族もできるだけ家族葬程度か、現役時代に故人と関係の深かった関係者だけ参列してもらう程度で簡素に終わらせようとします。
また、近年はものやサービスが自在に手に入る便利な世の中になり、隣近所同士で助け合いながら生活することが減りました。このため、付き合いが減ったり、社会における人間関係の希薄化がひどくなったせいか、少人数で暮らす高齢者世帯が増えています。その結果、生前から孤立型の生活を続けている人が増えてきて、社会全体で葬儀に対する考え方まで大きく変わってきました。一般的な葬儀であれば通夜と告別式には仕事上の関係者の他に友人、知人が多数、参列して賑やかに故人を見送る習慣がありますが、こうした孤立型生活を続けていた人が亡くなると遺族は地域の隣近所だけでなく、離れて暮らす家族や親族間にも訃報さえ出さずに一日葬や直葬で済ませてしまうケースが増えています。
一日葬や直葬で終わらせてしまう理由として現役引退後の生存年数が長くなり、参列してもらう知り合いの減ったことを挙げる人がいますが、それでも、喪主の知らない人や団体からいくつも花輪や供花を頂くこともあり、生前に故人の付き合っていたことを知らずに慌てて調べることもあります。従って、一日葬や直葬は遺族がわずかな年金に頼るだけで生活していくのに精一杯なために、故人を手厚く葬ってあげる経済的余裕を失っている表れだという人がいます。しかしながら、長年、故人と一緒に暮らしてきた遺族は一日葬や直葬で終わらせるにしても参列者へのお礼や香典返しなど、最低限のマナーを忘れるほどの心の余裕迄失いたくありません。
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